ジャズっぽい

おすすめのジャズの曲を紹介致します。

Sparklehorse

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今日はSparklehorseについて。
4枚あるアルバムのなかでも Its A Wonderful Life に触れてみようと思います。

ほぼ、マーク・リンカスによるソロプロジェクトSparklehorse
いろいろな楽器を自分1人で演奏・録音していたみたいです。
自分でいろいろ演ってしまうあたり、Beck や Edan のような
オタクっぽいこだわりも持っていたのかもしれません。


Its A Wonderful Life は Sparklehorseの3枚目のアルバムで、
彼のアルバムのなかで私が初めて手にしたCDです。
Radioheadトム・ヨークが認めた」みたいな帯が
掛かって売られていたのを多摩センター駅近くの新星堂で発見し、試聴。
当時、大学三年くらいだったと思いますが、他に聴いたことのない
繊細な雰囲気に誘われて、このアルバムを買いました。
(思えばあの新星堂にはかなりの投資をしました)

繊細、幽玄、憂鬱、セピア色、狂気、若干の希望。
毎度おなじみ、フレーズによる感想です。恐縮です。
ノイズの多いレコードから聴こえてくるかのような1曲目から、
アルバムの雰囲気は深く沈みこんでいきます。
時おり明かりが差しますが、基本的には鬱屈した空気。
日曜日の午後によく馴染む音です。
曲調だけでなく、曲順もこの雰囲気作りに大きく貢献していると思います。

この感じが Comfort Meで変わります。
どんよりと立ちこめた雲をかき分けて降ってきた光のイメージ。
明るい曲調に、泣き出しそうな言葉。
報われた気になります。
名曲!

このアルバムを皮切りに、1枚目のvivadixiesubmarinetransmissionplot、
2枚目のGoodmorning Spiderをまとめて購入。どちらもすぐさま好きになりました。

そして4枚目のDreamt for Light Years in the Belly of a Mountainも発売早々に買い、
Sparklehorseは健在だと安心していました。

しかし2010年3月にリンカス死去のニュース。
今だに残念でなりません。
新作を心待ちにしていた数少ないミュージシャンでした。
存命、現役の人の音楽を追いかけたのは初めてだったので
力が抜ける思いでした。

湿っぽくなってしまいました。
そして外にはうんざりするほどの湿った雪が!
天も泣いておるわ!

ご静読ありがとうございました。